テレビ朝日の「秘湯ロマン」で秦瑞穂さんが訪れた、山形県の小野川温泉。今回の旅で紹介された「鈴の宿 登府屋旅館」は、昔ながらの温泉情緒だけでなく、誰もが過ごしやすいバリアフリー設計にも力を入れている宿です。
温泉旅館というと、階段や段差が気になったり、小さなお子さん連れでは少し緊張したりすることもありますよね。登府屋旅館は、そうした不安に寄り添いながら、源泉かけ流しの湯や米沢牛の料理まで楽しめるのが大きな魅力なんです。
小野川温泉と鈴の宿 登府屋旅館を知る
約1200年の歴史を持つ小野川温泉
小野川温泉は、山形県米沢市にある温泉地です。小野小町が旅の途中で湯に癒やされたことから開湯したと伝えられ、長い歴史を感じさせる「米沢の奥座敷」として親しまれています。
温泉街には旅館や共同浴場が並び、派手すぎない落ち着いた雰囲気が印象的。にぎやかな観光地を駆け足で巡るというより、湯に入り、町を歩き、宿でゆっくり過ごす旅に向いている場所だと思います。
江戸中期創業の鈴の宿 登府屋旅館
鈴の宿 登府屋旅館は、江戸中期に創業したと伝わる温泉旅館です。歴史ある宿ではありますが、館内は現代の旅人が安心して過ごせるよう整えられています。
大浴場には小野川温泉の共同源泉を使った湯が注がれています。77度と34度の2本の源泉を組み合わせ、約42度の入りやすい温度に調整しているという点も興味深いところです。
温泉を生かした環境への取り組み
登府屋旅館では、湯船からあふれた温泉をいったん蓄え、その熱をシャワーのお湯や館内の冷暖房などに活用しています。せっかくの温泉の熱を無駄にしない、宿ならではの工夫ですね。
外には温泉の熱を利用したサウナもあり、ただ入浴するだけではない楽しみ方もできます。歴史を守りつつ、設備や仕組みは少しずつ進化させている。そんなバランスのよさが感じられる旅館です。
登府屋旅館の魅力は誰もが楽しめるバリアフリー
車椅子のまま移動しやすい館内
登府屋旅館を語るうえで外せないのが、館内のバリアフリー設計です。先代のご主人が車椅子を利用するようになったことをきっかけに、宿全体のバリアフリー化を進めてきたと紹介されています。
段差を少なくした館内は、車椅子をご利用の方だけでなく、足腰に不安のある方やシニア世代にも心強いもの。小さなお子さんを連れた家族旅行でも、移動の負担を減らしやすいでしょう。
貸切バリアフリー風呂で気兼ねなく入浴
宿の1階には、車椅子のまま利用できる貸切風呂があります。大浴場では周囲の目が気になってしまう方も、家族や同行者と一緒なら、より落ち着いて温泉を楽しめますよね。
温泉旅行で意外と大きな問題になるのが、「浴場まで行けるか」「脱衣所で動けるか」「浴槽に入れるか」という点です。登府屋旅館は、そこを最初から考えた設備づくりが魅力。予約前には利用条件や介助設備の内容を確認しておくと、さらに安心です。
車椅子対応客室やスイートルーム
客室にもバリアフリー対応の部屋が用意されています。さらに3階のスイートルームには、車椅子のまま利用できるスチームサウナも備わっていると紹介されました。
「温泉には行きたいけれど、同行者に負担をかけたくない」と考えている方もいるかもしれません。客室や浴場、食事処までの動線を事前に相談できれば、旅の計画はぐっと立てやすくなります。
源泉かけ流しの湯と食事が旅の印象を深める
小野川温泉のやわらかな湯
登府屋旅館の温泉は、小野川温泉の源泉を100%使った源泉かけ流しです。硫黄の香りがほんのり漂うやわらかな湯で、入浴後も体が温まりやすい湯として親しまれています。
湯船は約17畳という広さ。ゆったり足を伸ばせる大浴場で、温泉の音や館内の静けさを感じながら過ごせば、日常から自然に切り替わっていきそうです。
一般的に温泉は、泉質や温度だけでなく、その日の体調や入浴時間によって感じ方が変わります。最初から長湯を目指すのではなく、体を慣らしながら何度かに分けて入るのがおすすめです。
名物の安眠豆腐
夕食で味わいたいのが、旅館オリジナルの手作り豆腐です。地元・山形でとれる大粒の青大豆「秘伝豆」の豆乳から作られており、「安眠豆腐」という名前にも宿の遊び心が感じられます。
大豆の風味を楽しめる料理は、温泉旅館の食卓によく合います。派手な料理ではなくても、その土地の素材を使い、宿で手作りされている。こうした一品が、旅の記憶に残るんですよね。
米沢牛のすき焼きと温泉卵
山形の旅で楽しみにしたい料理といえば、米沢牛もそのひとつです。登府屋旅館では、米沢牛のすき焼きを温泉卵に絡めて味わうスタイルが紹介されています。
小野川温泉の源泉を使った温泉卵と、やわらかな牛肉の組み合わせ。土地の名湯と米沢の味覚が一皿でつながるようで、温泉好きだけでなく食事を重視する方にも嬉しい内容です。
登府屋旅館を満喫する予約と滞在のコツ
予約前に確認したいこと
まず確認したいのは、希望する客室と風呂の利用条件です。車椅子対応客室や貸切バリアフリー風呂を利用したい場合は、設備の寸法、浴槽への移動方法、同伴者の人数などを宿へ相談しておくと安心できます。
食事についても、苦手な食材やアレルギー、食事の場所、椅子席の希望などを早めに伝えましょう。宿の設備は利用者の状況によって適した方法が変わるため、「車椅子を使っています」だけでなく、必要なサポートを具体的に伝えるのがポイントです。
温泉を楽しむ当日の流れ
到着したら、まず館内の動線を確認しておくと動きやすくなります。客室から大浴場、貸切風呂、食事処までのルートを見ておけば、入浴の時間も無理なく決められますよ。
温泉はかけ湯をしてから入り、熱く感じたときは無理をしないこと。大浴場、貸切風呂、サウナをすべて楽しみたい場合も、休憩と水分補給を挟みながら、自分のペースで過ごしてください。
周辺観光と組み合わせるなら
小野川温泉は、宿にこもって過ごすだけでも満足しやすい場所ですが、米沢市内の観光と組み合わせるのもよいでしょう。歴史や郷土料理に触れてから宿へ向かえば、温泉のありがたさがさらに増すかもしれません。
ただし、移動の負担を考えるなら予定を詰めすぎないこと。宿に早めに到着し、温泉と夕食を中心に楽しむプランも、登府屋旅館らしい過ごし方だと思います。
秦瑞穂さんの「秘湯ロマン」を見て気になった人のQ&A
Q1. 登府屋旅館は車椅子利用者でも泊まれますか?
バリアフリー対応の館内や客室、車椅子のまま利用できる貸切風呂が用意されています。ただし、必要な設備や介助方法は人によって異なるため、予約時に利用状況を詳しく伝え、対応可能か確認してください。
Q2. 温泉は源泉かけ流しですか?
小野川温泉の源泉を100%使用した源泉かけ流しと紹介されています。大浴場では2本の共同源泉を活用し、入りやすい温度に調整されていますが、季節や利用状況によって感じ方が変わることもあります。
Q3. 食事では何が味わえますか?
旅館オリジナルの手作り「安眠豆腐」や、米沢牛のすき焼きが見どころです。温泉卵をすき焼きに絡めて味わう食べ方も紹介されており、山形らしい食の楽しみを満喫できます。
鈴の宿 登府屋旅館は、歴史ある小野川温泉の湯、米沢の味覚、そして細やかなバリアフリー設計がそろった温泉宿です。秦瑞穂さんの旅を見て「行ってみたい」と思ったなら、まずは自分や同行者に必要な設備を確認し、無理のない予定で計画してみてはいかがでしょうか。
誰かに合わせて我慢する温泉旅行ではなく、みんなで安心して楽しむ温泉旅行へ。登府屋旅館には、そんな旅をかなえてくれる温かさがあります。
