テレビ朝日の「秘湯ロマン」で秦瑞穂さんが訪れたことで、あらためて注目を集めている長野県の渋温泉。石畳の坂道、木造の旅館、湯けむりの立ちのぼる外湯。歩いているだけで、昔の温泉街に迷い込んだような気分になります。
なかでも気になるのが、渋温泉の「九番湯 渋大湯」です。九湯めぐりの締めくくりとして知られる一方、渋大湯だけは日帰りでも利用できる特別な共同浴場。今回は、その魅力から入浴の流れ、周辺の楽しみ方まで、旅の前に知っておきたいポイントをまとめます。
渋温泉九番湯・渋大湯とは?まず知っておきたい基礎知識
9つの外湯が残る歴史ある温泉街
渋温泉は、長野県下高井郡山ノ内町にある温泉地です。開湯は奈良時代とされ、長い歴史を感じさせる石畳の町並みが大きな魅力。細い路地を歩くと、軒を連ねる旅館や昔ながらの商店が目に入り、現代の時間が少しゆるやかになります。
街には一番湯から九番湯まで、9つの共同浴場が点在しています。これらを順番にめぐるのが、渋温泉名物の「九湯めぐり」です。浴場ごとに源泉や泉質、雰囲気が異なるため、同じ温泉街にいながら違った湯浴みを楽しめるんですよ。
渋大湯は九番目に位置する特別な外湯
九番湯 渋大湯は、渋温泉の外湯のなかでも代表的な存在です。地下の岩盤から湧き出るとされるお湯は、やや茶色がかった濁り湯。含まれる鉄分によって、湯口や浴槽まわりが色づいているのも特徴です。
泉質は、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉と案内されています。温泉成分の感じ方には個人差がありますが、浴場の歴史やお湯の色を眺めながら入ると、ただ体を温めるだけではない、渋大湯ならではの味わいを感じられるはずです。
宿泊者は鍵で九湯めぐりを楽しめる
渋温泉の旅館や宿に泊まると、専用の鍵を借りて9つの外湯をめぐることができます。一般的な観光施設のように自由に出入りするのではなく、地域の暮らしに根づいた共同浴場を利用させてもらうスタイルです。
なお、九番湯 渋大湯は、9つの外湯のなかで日帰り入浴ができる浴場としても知られています。入浴料は案内時期によって変更される場合があるため、2026年に訪れる際は、渋温泉旅館組合などで最新情報を確認しておくと安心です。
秦瑞穂さんの秘湯ロマンで話題になった渋大湯の魅力
テレビで伝わった「秘湯らしさ」の正体
「秘湯ロマン」で紹介された渋温泉の魅力は、山奥にひっそり隠れた一軒宿だけではありません。温泉街の中心にありながら、昔ながらの湯治場の空気が残っていること。これこそ、渋温泉が多くの人を惹きつける理由だと思います。
秦瑞穂さんが訪れた渋大湯も、華やかなリゾートスパとは違う素朴さが印象的な場所です。少し色づいたお湯、木のぬくもりを感じる浴場、外湯を守ってきた地域の文化。映像を見て「ここに入ってみたい」と感じた方も多いのではないでしょうか。
泉質だけでなく、浴場の空気を味わう
渋大湯の魅力は、お湯の成分だけで決まるものではありません。脱衣所で身支度を整え、静かに浴室へ入り、かけ湯をしてから湯船につかる。その一つひとつの動作が、旅館の大浴場とは違う特別な体験になります。
湯船では、まずお湯の色に目が向くかもしれません。鉄分による茶色がかった色合いは、自然の力がそこにあることを感じさせてくれます。熱く感じたときは無理をせず、短い時間で上がって休む。温泉は長く入ればよいというものではありませんから、気持ちよさを基準にしたいですね。
九湯めぐりのゴールとして楽しむ
九番湯という名前のとおり、渋大湯は九湯めぐりの最後に訪れる場所として親しまれています。各外湯をめぐりながら、手ぬぐいにスタンプを集めていく「祈願手ぬぐい」も旅の楽しみの一つです。
9つのスタンプを集めたら、高薬師・和光庵へ向かう流れも定番。9つの外湯にかけて、苦労を流し、ご利益を授かるといわれています。もちろん順番に決まりがあるわけではありませんが、最後に渋大湯へ入ると、旅を締めくくる達成感がぐっと高まります。
渋大湯を満喫する方法と九湯めぐりの手順
宿泊するなら最初に外湯の鍵を受け取る
九湯めぐりを目的に訪れるなら、渋温泉の宿に泊まるのが基本です。チェックインの際に外湯の鍵や利用方法を確認し、各浴場の場所、入浴時間、休湯日なども聞いておきましょう。
浴場には、シャンプーやボディソープなどが用意されていない場合があります。タオル、洗面道具、着替えをまとめた小さな湯かごがあると便利です。浴衣に下駄を合わせて歩けば、渋温泉らしい雰囲気もより楽しめますよ。
無理のない順番で9つの外湯をめぐる
九湯めぐりは、すべてを一気に回ろうとしないことが大切です。温泉街は歩いて移動できますが、入浴を重ねると体力を使います。まずは数か所に入り、食事や休憩をはさんでから、残りをめぐるくらいがちょうどよいでしょう。
入浴前には必ずかけ湯をし、浴槽内でタオルを湯につけない、洗い場や脱衣所を譲り合うなど、共同浴場の基本的なマナーを守ります。外湯は地域の方も利用する生活の場です。写真撮影は控え、静かな空間を大切にしたいところです。
日帰りなら渋大湯を中心に計画する
宿泊の時間が取れない場合は、日帰り入浴ができる渋大湯を中心に予定を組む方法があります。まず渋温泉の石畳を散策し、渋大湯で温泉を楽しみ、その後にカフェや食事処を訪れる流れなら、短い滞在でも満足しやすいでしょう。
ただし、日帰り利用の受付時間や料金は変更される可能性があります。訪問前に公式案内や渋温泉旅館組合へ確認し、営業時間ぎりぎりの到着は避けるのがおすすめです。入浴後は水分を取り、すぐに長時間歩き回らないようにしてくださいね。
渋温泉九番湯・渋大湯に関するよくある質問
Q1. 渋大湯は宿泊しなくても入れますか?
はい、渋大湯は日帰り入浴に対応している外湯として知られています。入浴料や受付時間は最新情報と異なる場合があるため、2026年の旅行では、出発前に渋温泉旅館組合などへ確認しておくと安心です。
Q2. 九湯めぐりは誰でもできますか?
9つの外湯を無料でめぐる仕組みは、基本的に渋温泉の宿泊者向けです。宿泊者は旅館から専用の鍵を借りて利用します。日帰りの場合は、利用できる浴場や方法が限られるため、すべての外湯に入れるとは考えず、事前確認をおすすめします。
Q3. 渋大湯のお湯は熱くありませんか?
温泉地の共同浴場は、熱めに感じることがあります。最初から長く入ろうとせず、かけ湯をして体を慣らし、短時間から試してみましょう。熱さがつらいときや気分が悪くなったときは、すぐに上がって休むことが大切です。
渋大湯は、温泉街そのものを楽しむ旅におすすめ
秦瑞穂さんが「秘湯ロマン」で訪れたことで注目された渋温泉ですが、渋大湯の魅力はテレビのなかだけにあるものではありません。石畳を歩き、外湯の戸を開け、土地に受け継がれてきたお湯につかる。その時間そのものが、渋温泉の旅になります。
宿泊して九湯めぐりを楽しむのもよいですし、日帰りで渋大湯と街歩きを組み合わせるのも素敵です。温泉の熱さや混雑状況には余裕を持ち、地域のルールを守りながら、昔ながらの湯の町をゆっくり味わってみてはいかがでしょうか。
旅の最後に渋大湯へ入り、高薬師・和光庵まで歩く。そんな締めくくりなら、きっと渋温泉の記憶が深く残るはずですよ。
